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兵庫からつながる復興への思い被災地の復旧・復興に支援の手を差し伸べているのは行政職員だけではない。6月16日の朝、東松島市の大曲市民センターにバス4台が到着し、兵庫県からのボランティア??人が降り立った。この日の活動先は、徒歩で2?分ほど離れた住宅街だ。本格的な梅雨入りの前に、側溝に詰まっている泥を取り除いてほしいとの要望が自治会から出されていた。「実家の農作業よりきついわ」と声が上がる中、神戸市から参加した女性は、「阪神・淡路大震災の時はいろいろな地名のナンバープレートを付けた車が走っているのを見てうれしかった。今回は『ぜひ来なくちゃ』と思って参加した」と笑顔。側溝の横の家に住む女性は、「ここだけ手付かずで困っていた。うれしくて胸がいっぱい」と涙ぐんだ。南三陸町では、5月に兵庫県内に拠点を持つラジオ局や大学などが支援し、災害FM局を立ち上げた。災害時のラジオの有効性について深く認識している兵庫ならではの取り組みだ。現在は現地のスタッフが1日2回、1時間ずつ行政情報を放送している。「町民に愛されるラジオ局として、近い将来、町内で実施されたイベントが盛り上がったというニュースを流したい」とリーダーの工藤浩典さんは期待を込める。被災地の「これから」私たちの「これから」仮設住宅の建設が進むなど、一部で明るい動きが見られる被災地だが、今回話を聞いた職員の多くが、これからの課題として、コミュニティーの維持を挙げていた。この問題に対しては現在、5?戸以上の仮設住宅に集会場を設置したり、保健師が実施する地域の健康相談会で地域のリーダー候補者を見つけ出す取り組みなどが始まっている。また、阪神・淡路大震災の経験を持つ近畿ブロック南三陸災害FMの仮設スタジオ。これからは避難所を回って、いろいろな人の声を放送していきたいとのこと。入居が始まった仮設住宅。被災者の心を少しでも癒やそうと、花のプランターが置かれていた。東日本大震災特集14