ブックタイトルgokoku2011natsu

ページ
13/40

このページは gokoku2011natsu の電子ブックに掲載されている13ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

gokoku2011natsu

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

gokoku2011natsu

も大切です。さらに、消費者にブランドとして認知してもらわねばなりません。すでに、一部スーパーには「ひょうご安心ブランド」コーナーを設置してもらっていますが、アンテナショップや自然派、安全への指向などをめざす消費者への理解を深めていかねばなりません。しかも、品質が評価され、ブランド力があがれば値段も高く売れます。例えば、「コウノトリ育むお米」ですが、通常価格の1 .5倍程度で販売されているそうです。沖縄では、贈答品としてお米が贈られる習慣がありますが、最近、「コウノトリ育むお米」の品質と味が認められ、大人気となっています。大手スーパーとタイアップした販売も好調です。岩津ねぎは、私は下仁田ねぎよりもよほど美味しいと思います。美味しいネギは焼ネギにするとその香ばしさや柔らかさが引き立ちますが、そうでないネギはかえって、ネギくささや筋が固くなって口につかえます。この岩津ねぎ、大変育成に手間がかかるのです。このためなかなか評判であるのに作付面積が増えません。また、それだけに作付農家の高齢化が進んでいるので、若手栽培者の新規参入を進める必要があります。このため、研修会「岩津ねぎの学校」を開校しています。ブランド産地を護り育てる試みの一つでしょう。環境創造型農業は、このような、農産物のブランド化の基礎になります。農産物をめぐる食中毒や残留農薬の被害などから消費者は安全と安心に対して大変敏感になっています。コウノトリだって自然の中で生きていくためには、それにふさわしい環境がなければなりません。自然の中でエサが確保できること、これが最低限の条件でしょう。このようなコウノトリの生息地で栽培された農産物こそ、安全安心な農産物といえるでしょう。しかし、そのためには、手間暇がかかるのです。あるとき丹波で、さわやかトークでのこと、丹波の黒豆が全国ブランドとして流通しており、この生産を増やせばよいとの見地からこの旨発言したら、地元の方から「知事さん。私たちにこれ以上の重労働をさせるのですか」と言われたことがありました。このためにも、いかに、省力化するか、重労働を機械化することの大切さを学ばせてもらいました。環境創造型農業のさらなる推進には、1環境にやさしい技術の開発(省力化や害虫の天敵や黄色灯など)2担い手である農業者の育成3消費者の理解の促進が欠かせません。持続のある取り組みを進めよう。スーパーに設けられた「ひょうご安心ブランド」のコーナーと「コウノトリ育むお米」。環境創造型農業により、兵庫県産農産物のブランド化が進んでいます。11